こんにちは。キーデンタルクリニック歯科医師の中村希美です。
子供の歯磨きについて悩まれている親御さんはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。その中でも、歯磨き粉は使った方がいいの?使うとしたらいつから?どんな歯磨き粉を使えばいいの?という疑問が出てくると思います。私自身、子供が生まれてからは子供の歯磨きについて知識を見直す機会が多々あります。
今回は「子供用の歯磨き剤(歯磨き粉)はどんな物を選べばいいの?」という疑問にお答えし、おすすめの歯磨き粉をいくつかご紹介します。
※歯磨き剤には、ジェル、ペースト、スプレー、泡、粉など様々な形状があります。今回はまとめて「歯磨き粉」と表現させていただきます。
「子供用の歯磨き剤(歯磨き粉)は使った方がいいの?」という疑問にはこちらでお答えしています。
子供用歯磨き粉の種類
世の中にはたくさんの種類の歯磨き粉があります。
形状
子供用歯磨き粉の形状は、大きく分けて
☑︎ジェルタイプ
☑︎ペーストタイプ
があります。
その他
☑︎スプレータイプ
☑︎泡タイプ
☑︎粉タイプ
などもあります。
成分
気になる成分として種類分けすると
☑︎フッ素
☑︎発泡剤
☑︎研磨剤
これらが入っているかどうか。
その他
☑︎合成香料
☑︎着色料
☑︎保存料
が入っているか。
☑︎食品用原料で作られている
などで分けることができます。
年齢別の歯磨き粉の選び方
お子さんの月齢、年齢によって歯磨き粉を選ぶことができます。
「子供用の歯磨き剤(歯磨き粉)はいつからつかえばいいの?」という疑問にはこちらでお答えしています。
歯の生えはじめ
離乳食を始めてすぐ、歯が生えてきてすぐは、「お口の中を触られること」や「お口の中に物を入れること」に慣れることが大切です。
食後に水やお茶を飲んで流すだけでも十分。特に歯磨き粉は必要ありません。
生後6ヶ月〜
(対象年齢が6ヶ月からの商品があるためこのようなくくりにしています)
ブクブクうがいのできない時期は、
☑︎ジェルタイプ
☑︎スプレータイプ
☑︎泡タイプ
を使いましょう。各メーカーの対象年齢を参考に選んでください。
2歳前後〜
ブクブクうがいができるお子さんは
☑︎ジェルタイプ
☑︎ペーストタイプ
を使いましょう。ペーストタイプはジェルと違ってお口の中に残りやすいので、ブクブクうがいができるようになってから使うのがおすすめです。
目的別の歯磨き粉の選び方
虫歯予防、歯質強化
虫歯を予防したい、歯を強くしたい場合は、フッ素やキシリトール、ハイドロキシアパタイトの入った歯磨き粉を使いましょう。
安全性重視
体に安全なものがいい場合は、食品用原料で作られたもの、発泡剤・研磨剤・合成香料・着色料・保存料などの入っていないものを選びましょう。
フッ素の体への影響を気にしている保護者の方も多いと思いますが、フッ素は使用量を守れば害になることはありません。それでも気になる方はフッ素の入っていない歯磨き粉をを選ぶようにしましょう。
ただし、フッ素が入っていない歯磨き粉の場合は、歯質強化の効果は期待できません。
フッ素濃度での選び方
500ppm以下
6歳未満のお子さんには500ppm以下の歯磨き粉を選びましょう。
市販の子供用歯磨き粉は100〜950ppmの物がほとんどですが、まれに記載されていない物もあるので注意してください。
950ppm
歯科医院で販売している子供用歯磨き粉には、950ppmとフッ素濃度の高い物もあります。(市販の物でも950ppmの歯磨き粉はあります。)こちらは6歳以上のお子さんにおすすめです。
味別の選び方
イチゴ・ブドウ・バナナ・リンゴ・ミカン・メロン・ピーチ・チョコレート・紅茶など、子供用歯磨き粉にはさまざまなフレーバーがあります。ぜひお子さんが好きそうな味を選んでみてください。ミント系は辛いのでNGです。
特にジェルタイプのフルーツ系はおいしいものが多く、クリニックに来る子供たちにはペーストタイプよりジェルタイプが人気です。
現役ママ歯科医師おすすめの歯磨き粉
チェックアップジェル
LIONから販売されている歯磨きジェルです。
バナナ味
LION
チェックアップジェルのバナナ味は、フッ素濃度500ppmなので、生後6ヶ月のお子さんから使うことができます。
クリニックに来る子供達にも大人気です。
グレープ、ピーチ味
LION
チェックアップジェルには、他にもグレープ、ピーチ、レモンティー、ミント味があります。
フッ素濃度950ppm(ミントは1450ppmのため、大人用となります)なので、6歳以上のお子さんにおすすめです。クリニックでは、特にグレープ味が人気です。
チェックアップコドモ
LION
LIONから販売されているペーストタイプの歯磨き粉です。
フッ素濃度950ppmなので、6歳以上のお子さんにおすすめです。発泡剤が含まれるため、ブクブクうがいができるようになってから使うようにしましょう。大人用のペーストタイプに移行するまでの歯磨き粉として使うといいと思います。ストロベリー、アップル、グレープと好きな味を選ぶのも楽しいですよ。
ピカキッズ
オーラルケア
フッ素や研磨剤の入っていない歯磨きペーストです。安全面を気にされる保護者の方におすすめです。
フッ素は入っていませんが、歯の表面のエナメル質とほぼ同じ成分でできているため、歯の表面のデコボコを修復し、ツルツルにする効果があります。また、プラークを吸着して取り除く作用によって、虫歯を防ぎます。
アラウ.ベビーはみがきジェル
アラウ.ベビー
食品用原料から作られた歯磨き粉なので、お口をゆすげない赤ちゃんにも安心して使えます。
石油系合成界面活性剤、合成香料、着色料、防腐剤、保存料、研磨剤、発泡剤、これら全て無添加という点も安全面を気にされる保護者の方にはおすすめです。
この他にもたくさんの歯磨き粉があるので、お好みに合う物を選んでみてください。味が美味しくなかったり、歯磨き粉の感触が気に入らないこともあるかもしれません。歯科医院に定期検診に行った際に、その時に使った歯磨き粉をお子さんが気に入ったら、それを購入してみるのもいいと思います。
まとめ
3回にわたり子供用の歯磨き粉について解説してきました。ここまで読んでいただいた上で、歯磨き粉を使う、使わないはお子さんの歯磨き時の様子や保護者の方の歯磨き粉に対する考え方で決めてもいいと思います。
ママ歯科医師としては、ある程度お子さんの歯が生え揃ってきたら、虫歯予防や歯質強化のためにも毎日フッ素入りの歯磨き粉を使うことをお勧めします。
歯磨きの時間が親子の楽しい時間になることを願っています。
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ムシバラボを運営するキーデンタルクリニックは、東京の赤坂見附駅から徒歩1分、永田町駅から徒歩3分の歯科医院です。できるだけ抜かない削らない治療を心がけ、痛みの少ない治療方法や先進治療を取り入れることで患者様の負担を軽減するようにしています。良い歯医者さんと巡り会えない方は是非一度、ご来院ください。