こんにちは。キーデンタルクリニック歯科医師の若松慶太です。
今回はインプラント治療についてのお話をしてい きたいと思います。なんとなく高額な治療というイメージを持っている方が多いと思いますが、どんな材量がつかわれていてなぜ費用が高くなるのか、インプラントの構造、治療の流れについてお話していきますのでよろしくお願いいたします。
インプラント治療の歴史
まずはインプラント治療の歴史からお話しようと思います。太古の時代から歯がなくなったときには歯のかわりに様々な材料が埋め込まれたりしており20世紀前半には多様な形状のインプラントが開発されてきたようですが、革新的な発見により学術的に確立されたのは1960年代です。スウェーデンの外科医であるブローネマルク先生がウサギの脛にチタン製の生態顕微鏡をとりつけ、観察実験を行っており、その器具を外そうとしたときに外せなくなってしまったことからチタンと骨が拒否反応を起こさず、直接くっつく“オッセオインテグレーション”という現象を偶然解明したのがきっかけです。これを機に顎の骨にチタンを応用したインプラントを埋め込むシステムが確立され、チタンは今でも臨床で実践されています。チタンは強度が高く、体への安全性が高く、金属アレルギーも起こしづらい良質な金属です。これがインプラント治療の費用が高くなる一因です。
インプラントの構造と治療の流れ
大前提としてインプラントは失った歯の機能を回復する治療なので、最初に残せなくなった歯を抜歯しなければいけません。その後、基本的には3ヶ月~6ヶ月ほど周りの組織の治りを待ち、インプラントを埋め込む手術になります。埋め込む本数や難易度により患者さん専用の埋入の部位を補助するツールを使ったり、人工の骨を足したりすることがあり、技術を必要としたり、材料代がかかったりするため、費用が掛かります。インプラントの構造は3つに分けられます。インプラントの手術ではフィクスチャーと呼ばれる人工の歯根を顎の骨に埋め込みます。フィクスチャーはネジのような構造になっており、術後数か月で顎の骨と直接くっつきます。インプラントと骨がくっついたら、今度はアバットメントという土台になる部分をネジの上につけます。アバットメントはフィクスチャーと被せ物を連結する役割を果たします。最後に被せ物を入れますが、多くの場合、プラスチックの仮歯で様子を見る期間を設けて問題がないかチェックします。問題がなければ最終的な被せ物を装着して、定期的にメインテナンスに来ていただくことになります。
まとめ
ここまででインプラント治療の歴史から基本的な知識までお話ししました。次回はインプラントのメリット、デメリット、長持ちさせるために重要なケアの方法についてお話したいと思います。
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