こんにちは。キーデンタルクリニック歯科衛生士の福澤亜希子です。
　歯科医院での一連の治療が終わった後、「次はメンテナンスにいらしてください」とお伝えしてますが、なぜ必要なの？何をするの？と思うことはありませんか？

歯科医院でのメンテナンスとは？

　メンテナンスとは維持、保守、管理といった意味で馴染みのある言葉です。私たちが日常的に使用する多くのものは、時間とともに劣化したり消耗したりします。定期的なメンテナンスを行うことで、その寿命をのばすことができます。
私たちは毎日食事をするたびに咀嚼(そしゃく)しています。歯、それを支える顎(あご)の骨や歯肉もメンテナンスが必要です。

具体的にはどんなことするの？

　メンテナンス時には、お口の中をチェックし、歯のクリーニング、個人に合わせた必要なケア、セルフケアの確認とアドバイスをします。

お口のチェック

　歯や歯肉、かみ合わせなどの状態をチェックします。
・新しいむし歯ができていないか
・経過観察中の歯があればその確認、むし歯が進行していないか
・治療済の歯の確認、詰め物や被せ物の状態や周りの歯肉の状態など
・歯肉の状態の確認、歯肉の腫れがないか、膿が出ていないか、歯周ポケットの深さや出血の有無
・舌、粘膜の状態の確認
・かみ合わせの確認
・お口の清掃状態の確認、プラークや歯石をの有無
・インプラントの状態の確認、緩みなのどないか
・義歯(入れ歯)の確認、当たって傷になっているところはないか、バネが緩んでいないか
・レントゲン写真撮影
・口腔内写真撮影、お口の状態や記録
など

お口のクリーニング

　毎日歯磨きをしていても磨き残ししやすい箇所や歯ブラシの届かない歯周ポケットの中、歯石などセルフケアでは難しいところをクリーニングします。プラークや歯石を除去し、歯の表面をなめらかに整えることで、プラークや着色(ステイン)が付きにくくなります。プラークコントロールの上手な方でも歯の表面にはバイオフィルムが形成されるのでその除去が必要となります。

バイオフィルムとは
　微生物の集合体のことです。分かりやすく言うと台所やお風呂場の排水口に出来るヌルヌルとした膜です。細菌が塊を形成しバリアとなるため歯ブラシでは除去出来ず、機械的な除去(PMTC)が必要となります。

　PMTCは略語でプロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニングのことをいいます。

個人に合わせた必要なケア

　お口の中をチェックして必要なケアを行います。
・補綴物(詰め物、被せ物)の調整
・インプラントの調整
・義歯(入れ歯)の調整
・フッ化物塗布
など

セルフケアの確認とアドバイス

　お口の健康維持のためには、クリニックでのメンテナンスだけではなく、家庭での毎日のケア、生活習慣がとても重要です。定期的にメンテナンスを受けていても毎日の歯磨きがしっかり出来ていなければ意味がありません。ブラッシングの確認やそれに伴う適切なアドバイスを行います。

まとめ

　メンテナンスの所要時間は一時間くらいが目安です。最低でも3ヶ月に一度のメンテナンスをおすすめしています。お口の中の状態によっては1ヶ月に一度、2ヶ月に一度の方もいます。歯科医師、歯科衛生士とよく相談してみてください。自分の歯で一生過ごせるよう、クリニックでのメンテナンスをしていきましょう。