親知らずを抜くのをためらう理由の一つに「抜歯後の痛み」というのがあると思われます。親知らずの抜歯は痛いと思われているのが一般的ですが、実はそうでないケースもたくさんあります。親知らずは抜かなくても良いケースもありますが、放っておくと後に大きなトラブルを起こすケースもあります。親知らずの抜歯を恐れるあまり先延ばしにして、激痛が出てしまうというようなことになれば、元も子もありません。今回は親知らず抜歯後の痛みとその対処法、傷口を縫った部分について、抜糸までに注意すること、そして親知らず抜歯後の食事についてご説明します。
親知らず抜歯後の痛みは必ずしも出ない。抜歯後の症状
親知らず抜歯後の痛みはほとんど出ない場合もあれば、痛み止めを飲んでいれば問題なく過ごせる、という場合も実際は多いものです。親知らず抜歯後に痛みがあまり出ないケース、痛みが強く出やすいケースとはどのようなものなのでしょうか。
■親知らず抜歯後の痛みがあまり出ないケース
上の親知らずの場合は抜歯後に痛みが出ないことが多いです。特にまっすぐ生えていている場合には抜歯をした後痛み止めを飲まなくても済んだ、ということもあるくらいです。
■親知らず抜歯後の痛みが強くなりやすいケース
下の親知らずが横向きに倒れている場合や、上下ともに骨に深く埋まっている場合には処置時間が長く、傷も大きくなる傾向があるため、痛みが強く、長く続くことが多く見られます。
親知らず抜歯後の抜糸は痛い?
親知らずを抜いた後は、傷口を糸で縫うことがあります。抜歯したら必ず縫うと思われがちですが、出血が多い、歯茎を多く切開した、ということのない限り、必ずしも縫うものではありません。抜糸は抜歯を行ってから約1週間後に行われますが、基本的に糸の部分を切って抜き取るだけですので、痛みを感じることはほとんどありません。
抜糸するまでに気をつけること
親知らずの抜糸をするまでに気をつけるべきこととしては次のことが挙げられます。
1.抜いて日が浅いうちはうがいをしすぎない
抜歯をして2〜3日は抜いた部分にたまった血の塊を流してしまわないよう、ぶくぶくうがいはなるべく避けましょう。血の塊が取れてしまうとドライソケットという状態になり、強い痛みが長く続く原因になります。特に親知らずを抜いて糸で縫った場合というのは、出血しやすいケースが多いため、血の味が気になるかもしれませんが、出血が気になる場合には清潔なガーゼやティッシュなどを固く丸めて、それを噛んで圧迫して止めるようにしましょう。
2.出された薬を指示通りに服用する
傷口の感染を防ぐために、出された抗生剤は忘れずにしっかりと飲みきりましょう。痛み止めは服用間隔を守って飲むようにしましょう。
3.抜いた部分を舌や指などでいじらない
抜いた部分の糸やあなにたまった食べかすなどを気にして舌や指で触ることは避けましょう。糸が取れてしまったり、ばい菌が入ったりしてしまう危険性があります。
親知らず抜歯後の食事はどんなものがおすすめ?
親知らず抜歯直後は麻酔が効いており、感覚が鈍っています。そのためやけどや唇を噛む危険性があるので、なるべく食事は麻酔が切れるまで待ちましょう。どうしてもお腹が空く場合にはゼリーやヨーグルト、飲み物のような噛まずに済むようなものでお腹を満たしましょう。麻酔が切れてからも当日は熱いものや辛いもの、アルコールは控えるようにしましょう。
抜いた後2〜3日は溜まった血の塊を流してしまわないようにしましょう。例えば麺類を勢いよくすすったり、ストローで何かを強く吸う、という動作は血の塊を剥がしてしまうことがあるので気をつけましょう。
大きく腫れて口が開けづらい場合はなるべく流動食に近いスープやおかゆ、ヨーグルトのようなものがオススメです。あまり食欲がなくても、水分は十分にとるようにしてください。
まとめ
親知らずは痛みや腫れなどのトラブルを起こした後で抜くと、抜く時や抜いた後にも症状が強く出やすくなります。歯医者さんで「抜いたほうがいい」と言われたことのある親知らずは、トラブルが出る前になるべく早く抜いてもらうことをおすすめします。
確かな技術で納得の治療を
ムシバラボを運営するキーデンタルクリニックは、東京の赤坂見附駅から徒歩1分、永田町駅から徒歩3分の歯科医院です。できるだけ抜かない削らない治療を心がけ、痛みの少ない治療方法や先進治療を取り入れることで患者様の負担を軽減するようにしています。良い歯医者さんと巡り会えない方は是非一度、ご来院ください。