歯科で薬をもらうことはよくあります。痛みや腫れなどのお口のトラブルはなるべく早く鎮めたいでしょうし、歯医者さんに言われるがまま何も考えず飲んでしまうかもしれません。しかし、薬というものは時に注意が必要です。今回は歯科でもらう薬にはどんなものがあるのか、そして薬を使用する際の注意点などについて解説していきます。
歯科でもらう薬の種類
歯科でもらう薬の種類はそれほど多くはありません。一般的に歯科で処方される薬としては次の通りです。
■消炎鎮痛薬(痛み止め)
歯科で最も処方されることが多いのが、痛み止めです。痛み止めにはいくつか種類がありますが、歯の痛みは強いことが多いため、歯科医院ではロキソニンやボルタレンなどの効き目の強いものが出されます。効果の高いものは胃腸障害などの副作用も強いため、飲み過ぎには注意が必要になります。
■抗菌薬(抗生剤)
細菌感染があって腫れの症状がある場合などには抗菌薬が処方されます。抗菌薬にもいくつか種類があり、最も一般的によく処方されるのはペニシリン系やセフェム系のお薬です。その他にもマクロライド系のものが出される場合もあります。抗菌剤は耐性菌を作らないようにするために、特に異常な反応が出ない限り、「症状が良くなってきたから」と途中で服用をやめず、決められた量を飲みきることが大切です。
■抗真菌薬
口の中のカンジダ症に対しては抗真菌薬が処方されます。
■抗ウイルス薬
ヘルペス性口内炎のようなウイルス性の病気に対しては抗ウイルス薬が処方されます。こちらは歯科で常備しておらず、処方せんをもらって薬局でもらうこともよくあります。
■口内炎の薬
塗り薬として最も多く処方されるのは、口内炎の薬です。ステロイド製剤であるアフタゾロンやケナログなどが代表的です。貼るシールタイプのものもあります。
■うがい薬
含嗽剤(がんそうざい)とも呼ばれるもので、口の中を消毒し、清潔に保つのを助けます。主に抜歯や外科処置後に出されます。
■胃薬
痛み止めは胃腸を荒らしてしまう副作用があるため、それを極力防ぐために胃薬が一緒に処方されることもあります。
歯科で薬をもらうに当たって注意すること
歯科で薬をもらう際、安全に薬を飲むためにも以下のことに注意しましょう。
1.問診票は正確に書く
初診時には問診票を書きますが、かかっている病気や服用中の薬、アレルギーの有無などは正しく記載するようにしましょう。 特に過去、痛み止めや抗菌剤でアレルギー反応が出たことがある、という人は命に関わるアナフィラキシーショックを避けるためにも、何という薬でアレルギーが出たのか、正確に書くようにしましょう。
2.風邪薬など飲んでいる薬があれば伝えておく
薬をもらう際に、風邪薬を飲んでいる、最近飲み始めた薬がある、というような場合は、同じ成分の薬を避けるため、また飲み合わせに問題ないかを確認するために必ず歯科医師に伝えましょう。
3.妊娠している、授乳している場合は伝える
妊娠している可能性があったり、授乳中の場合、薬の服用は慎重にしなければなりません。妊婦さん、授乳中の方にはなるべく体に影響のないものが処方されますので、妊娠の可能性がある場合にも歯科医師に伝えておきましょう。
歯科でもらった薬は他人に使わない!
抗菌剤の場合は飲みきることが前提ですので、「余る」ということは基本的にありませんが、痛み止めなどは余ってしまうことがあります。歯科の薬は痛みによく効くものが多いため、家族に出された薬を使ってしまうケースもたまに見かけます。しかし、薬の処方はその人に合った種類、容量で出されているため、他の人に使うと思わぬトラブルを起こすこともありますので自分に出されたものでなければ服用しないようにしましょう。
まとめ
歯科の薬は歯科医師が患者さんの健康状態、お口の状態などを見て総合的に判断して処方します。安全に使用するためにも、自分の健康状態、服用している薬などを把握し、きちんと歯科医師に告げておくことが大切です。
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