医療の現場では、人から人にウイルスなどが感染する「院内感染」が起こらないように気をつける必要があります。特に歯科では歯の削ったカスや唾液、血液を介して感染が起こるリスクが高いのですが、歯科医院側がしっかりとした院内感染予防対策を行うことで、院内感染を回避することができます。
歯科の院内感染で起こる病気
歯科治療中に、血液や唾液を介してうつってしまう可能性のある病気として代表的なものには次のようなものがあります。
■B型肝炎
血液や体液を介した感染で、B型肝炎ウイルスの感染によって起こります。肝臓に感染をし、急性肝炎を起こすことがありますが、慢性化することはなく、9割以上が自然治癒します。ただし、まれに劇症肝炎を起こして命に関わることがあります。
■C型肝炎
C型肝炎ウイルスに感染するとそのほとんどが慢性肝炎となり、20年〜30年ほどの歳月をかけて肝硬変、肝がんへと移行していくケースが多く見られます。
■エイズ
HIVウイルスの血液感染によって起こり、エイズを発症すると免疫機能が低下し、様々な感染症や病気を発症してしに至ります。
■他のウイルス感染症
ウイルスにはまだ確認されていないものもたくさんあると言われています。C型肝炎ウイルスも1989年に見つかるまではその存在は知られていませんでした。未知の感染症にかからないためにも院内感染対策は非常に大事です。
院内感染を予防するために歯科医院が行っていること
当院では院内感染予防のために次のことを徹底しています。
1.患者様ごとにグローブを取り替える
これは当たり前のことのように思われるかもしれませんが、実はかなり多くの歯科医院がグローブ(ゴム手袋)を使い回していると言われています。当然手洗いはしているのでしょうが、感染症を引き起こすウイルスは手洗いでし滅させることは不可能ですので、患者様ごとのグローブの交換は必須事項です。
2.器具は患者様ごとに滅菌・梱包
ミラーやピンセットなど、診療に際して必ず使う器具はそのつど滅菌器にかけて滅菌し、患者さんごとに必要なセットを滅菌パックに梱包する必要があります。
3.コップやエプロンはディスポーザブル
院内感染を徹底的に予防するためには、コップやエプロンのようなものは使い捨てにするのが最良の選択と言えます。
4.歯を削るドリル類を滅菌
歯科治療で一番病気を媒介しやすいと言われているのが、歯を削るドリル類(タービン、コントラ)です。通常最もよく行われているのは、患者さんの歯を削った後、アルコールで拭いて清掃し、次の患者さんに用いる、というものですが、この方法では前の患者さんの唾液や血液が機械内部に逆流して、次の患者さんの口の中に入ってしまう危険性が指摘されています。当院では使用するたびにそのつど滅菌しています。
当院で使用しているこだわりの滅菌システム
当院ではよりハイレベルな院内感染対策として、世界でも最高水準の滅菌システムを導入しております。
クラスB滅菌器 Lisa
滅菌器には様々な機種がありますが、「クラスB」というのは世界で最も厳しいヨーロッパの滅菌基準で、あらゆる種類や形のものを完全に滅菌できる性能を持っていることを意味します。当院では患者様に安心して治療を受けていただけるよう、クラスB滅菌器Lisaを導入しております。
DACユニバーサル
当院では、歯科治療で頻繁に使用するドリル類を効率よく、短時間で確実に滅菌するために、DACユニバーサルという機器を導入しております。このシステムにより、ドリルの内部までわずか12分という短時間で徹底的に洗浄・滅菌することが可能となり、患者様をお待たせすることなくスムーズに治療を進めていくことができます。
院内感染対策というのは目に見えない部分であり、コストもかかる部分ですが、当院では患者様に安全な環境で治療を受けていただくためにも、最重要事項としてスタッフ全員が徹底して取り組んでおります。ぜひ、安心してご来院ください。
確かな技術で納得の治療を
ムシバラボを運営するキーデンタルクリニックは、東京の赤坂見附駅から徒歩1分、永田町駅から徒歩3分の歯科医院です。できるだけ抜かない削らない治療を心がけ、痛みの少ない治療方法や先進治療を取り入れることで患者様の負担を軽減するようにしています。良い歯医者さんと巡り会えない方は是非一度、ご来院ください。