従来の矯正治療では、矯正器具を歯の表面に固定するという手段がほとんどで、そのことにより「目立つ」「唇や舌が傷ついてしまう」「違和感がある」というような問題が避けられませんでした。しかし、新しい矯正治療である「マウスピース矯正」ではこのような問題を起こすことなく治療を行うことができます。今回はマウスピース矯正について詳しく解説していきます。
マウスピース矯正ってどんなもの?
歯科におけるマウスピースとしてよく知られているのは、歯や顎を歯ぎしりや食いしばりなどの過剰な力から守るために使う、プラスチックやシリコンでできたナイトガードでしょう。その他にも歯のホワイトニングで、自宅で行うホワイトニングの際にもマウストレーというマウスピースを使用します。マウスピース矯正はこれらと同じように、歯型をとって歯にぴったり合ったマウスピースを作製しますが、それを定期的に交換していくことによって歯並びを整えていくことができるのです。
マウスピース矯正のメリットとデメリット
マウスピース矯正のメリットとデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
■マウスピース矯正のメリット
1.目立たなく審美的に矯正ができる
マウスピース矯正は透明な薄いマウスピースをはめるだけなので、目立たず、はたから見ても矯正治療をしていることに気づかれません。
2.取り外しができるので衛生的
歯磨きはマウスピースを外して行いますので、他の矯正治療法のように磨き残しが出てしまうということがありません。そのため衛生的で口臭、虫歯、歯周病を引き起こす心配がありません。
3.食事の時に影響がない
食事の時には外して食べられますので、他の矯正治療のように歯に食べ物が引っかかったりすることがありません。
4.唇や舌を傷つけることがない
歯の表面に装置が付いていると、唇、舌、口の粘膜に擦れて口内炎を作ることがよくありますが、マウスピース矯正ではそのようなことがありません。
5.治療期間が短く済むことが多い
比較的簡単な症例で行うため、治療期間が短く済むことが多いのも特徴です。
■マウスピース矯正のデメリット
1.あまり歯並びがひどいケースではできない
マウスピース矯正はどんなケースでも行えるわけではなく、基本的に抜歯をせずに並べられるような簡単な症例でのみ適応となります。
2.ちゃんと装着しないと効果が出ない
取り外しができるため、患者さん自身がつけるのを忘れてしまうと、きちんとした効果が現れません。
3.成長途中の子供では行えない
治療中に顎の成長が起こるとマウスピースが入らなくなってしまうことがあるため、通常成人になってから行われます。
マウスピース矯正はこんな人におススメ
・矯正していることを周りに知られたくない人
マウスピースはつけていてもほとんど目立つことはありません。また、いざという時には外すこともできるので、矯正していることを知られたくない人には最適な治療法です。
・きちんと毎日装置をつけられる人
固定式のものとは違い、患者さんが装着しなければ効果が現れません。マウスピースは長時間つけるほど効果が上がります。最低でも1日に17時間以上くらいは装着する必要があります。
・金属アレルギーがある人
他の矯正法では金属のワイヤーを使うことが多いため、金属を全く使わないマウスピース矯正は金属アレルギーの人にも安心です。
・管楽器を演奏する人
管楽器を演奏する人は矯正器具で口の中を傷つけやすいため、取り外しのできるマウスピース矯正はおすすめです。
・短期間で終わらせたい人
症例は限られますが、短期間で終わらせたい場合にもマウスピース矯正は向いています。
まとめ
マウスピース矯正は取り外しできるところも大きな魅力ですが、そのメリットもきちんとはめていなければ歯がちゃんと動かないことになってしまい、デメリットになりかねません。マウスピース矯正をお考えの方はメリット・デメリットをしっかりと踏まえた上で歯科医師に相談してみましょう。
確かな技術で納得の治療を
ムシバラボを運営するキーデンタルクリニックは、東京の赤坂見附駅から徒歩1分、永田町駅から徒歩3分の歯科医院です。できるだけ抜かない削らない治療を心がけ、痛みの少ない治療方法や先進治療を取り入れることで患者様の負担を軽減するようにしています。良い歯医者さんと巡り会えない方は是非一度、ご来院ください。