こんにちは。キーデンタルクリニック歯科衛生士の佐藤茉友です。
皆さんはご飯を食べた後にすぐ歯磨きをしていますか?それともしばらく経ってから歯磨きをしていますか?はたまた、朝昼晩、どのタイミングで磨いていますか?キーデンタルクリニックの問診票にもこの質問項目があります。「いつ磨くか」これはお口の状態を把握する上でとても大切なことです。歯磨きのタイミングは人それぞれ異なると思います。昼間は忙しいので朝と夜だけ磨く。夜はお酒を飲んでそのまま磨かず寝てしまう。朝起きてすぐに磨く。寝る前だけ磨く。など様々なお話を聞いたことがあります。
では、どのタイミングで磨くのが理想的なのでしょう?答えは簡単!食べたら磨く。これに尽きると思います。
食後の歯磨きが理想的な理由
食べ物の糖分を栄養源として、お口の中の細菌から酸が吐き出されます。その酸が歯を溶かしていくと一時的に歯の表面が柔らかくなり、むし歯の原因となります。また、残った食べかすが放置されることでむし歯や歯周病、口臭などお口のトラブルにもつながります。むし歯や歯周病を予防するためには、食後の歯磨きが大切ということです!
食後すぐに歯磨きするのは正しい?
「食後すぐに磨かないほうが良いって聞いたことがあるんですけど、本当ですか?」という疑問をたくさん聞いたことがあります。いつからか浮上した、食後すぐに磨かないほうが良い説。先ほどお伝えしたように、食後は酸の働きによって一時的に歯の表面のエナメル質が柔らかくなります。(このことを脱灰と呼びます。)柔らかくなったところを磨くと表面を傷つけ、削り落としてしまう。これはかえって歯に悪影響なのではないかと、様々なメディアで取り上げられてきました。
脱灰と再石灰化について
食後のお口の中では、この脱灰と再石灰化が同時に行われています。再石灰化とは、酸で溶けて弱くなった歯が唾液の作用によって再強化されることを言います。一般に、食後約30分間この脱灰は再石灰化よりも勝って行われます。(歯の表面が溶かされます。)そしておよそ30分後に唾液の力によって再石灰化が勝り、溶けた歯の表面を強化していくのです。つまり、食後30分間は歯が溶かされている状態。30分後に溶かされた歯を再び強くする働きがなされているのです。さらに詳しく
おすすめしたい正しい歯磨きのタイミング
ここまでのお話でお分かりいただけたかと思いますが、食後30分間磨かずに歯を溶かし続けるか、それより早い段階で汚れ(細菌や食べかすなど)を取り除き、歯が溶けるのを食い止め、歯の表面を強化していくか。歯科衛生士の立場からは迷わず後者をおすすめします。
歯を磨く時、ここに注意して!
食後はすみやかに磨くことをおすすめしますが、この時歯の表面で脱灰が行われているのも事実です。適切な力加減で、歯ブラシを小さく動かすように磨くことが大切です。力任せにゴシゴシ乱暴に磨くと、タイミングに関係なく歯を傷つける原因となります。磨き方に自信がないなと思ったら、ぜひ一度確認しましょう。正しい知識とテクニックで自分の歯を守っていきたいですね!
確かな技術で納得の治療を
ムシバラボを運営するキーデンタルクリニックは、東京の赤坂見附駅から徒歩1分、永田町駅から徒歩3分の歯科医院です。できるだけ抜かない削らない治療を心がけ、痛みの少ない治療方法や先進治療を取り入れることで患者様の負担を軽減するようにしています。良い歯医者さんと巡り会えない方は是非一度、ご来院ください。