こんにちは。キーデンタルクリニック歯科医師の小林保行です。
皆様の中にも、「口を大きく開けられなくなった」「顎が痛い」「口を動かすとカクカク音がする」といった経験のある方がいらっしゃるのではないでしょうか? このような顎の症状が出ている状態を「顎関節症」といいます。日本人に非常に多い病気で、特に若い女性に多いと言われています。なんとなく気にはなっていても、時間が経つとなんともなくなっている為放置している人も多いのではないでしょうか?放置すると実は、生活習慣などが非常に深く関わっている病気なんです。では、どういった病気なのか説明していきましょう。
顎関節症とは?
顎の関節やその周りの筋肉などに「痛みが出る」「音が鳴る」「口が開きにくくなる」といった症状が出ることを顎関節症と呼びます。顎の関節は、耳のあなの前方1センチくらいのところにあり、頭の骨に左右の関節が筋肉や靭帯(じんたい)によってぶら下がっている状態です。この顎関節に負担がかかったり、形が歪んだりしてくると、顎関節症の症状が出てきます。重症になると手術が必要となったり、症状もめまいや痛みなど全身に及び、開口障害により食事の摂取が困難になったり精神的にも影響を受けるなど、日常生活に支障をきたすほどの症状に苦しむ患者さんもいます‼️
顎関節症の原因
どのようなことが顎関節症の原因になるのでしょうか⁉️
顎関節症の原因その1.ブラキシズム
「くいしばり」「歯ぎしり」「歯をカチカチならす」などのことをブラキシズムといい、筋肉を緊張させて顎関節に過度の負担をかけダメージを与える。最も大きな原因と言われてます。
顎関節症の原因その2.ストレス
仕事や家庭、人間関係などのストレス、その他精神的な緊張は、筋肉を緊張させてくいしばりを起したり夜間の歯ぎしりを起したりと、ブラキシズムに影響します。
顎関節症の原因その3.噛み癖
左右どちらか一方でばかり噛む癖は、片側だけに多くの負担をかけることになり、発症の原因になります。
顎関節症の原因その4.顎や筋肉に負担をかける癖や生活習慣
うつ伏せ寝、頬杖をつく癖、あごの下に電話をはさむ、猫背の姿勢など
顎関節症の原因その5.悪い噛み合わせや歯並び
噛みあわせや歯並びについては様々な意見ががありますが、現在では多くの原因の中の一つと考えられています。噛み癖やブラキシズムの原因として関連しているとも言われています。
顎関節症の原因.その他
食事や歯の治療などで大きく口を開けたり、スポーツなどで顎などに強いダメージが加わることによっても引きおきます。
顎関節症の治療
顎関節症の治療方法はいくつかあります。
顎関節症の治療その1.マウスピースを作製する
一番一般的に行われる治療方法として、プラスチックで出来たマウスピースによる治療方法があります。マウスピースを調整することで顎の位置を調整します。また、寝ている間におこる無意識の食いしばりや歯ぎしりから歯を保護します。そうすることで顎が安静になり、徐々に症状が改善していきます。
顎関節症の治療その2.お薬を処方する
鎮痛剤や消炎剤を飲むことにより痛みと炎症を抑えます 。慢性化した炎症を抑えて、痛みの軽減を図ります。
顎関節症の治療その3.痛い部分にレーザーを当てる
顎関節の痛い部分にレーザーを当てることによって神経に作用し、痛みが減り、自然の治癒力が促進します。
顎関節症の治療その4.外科手術
非常に稀ですが、中には顎の関節やその周りが変形してしまっている場合など手術をする場合もあります。
このように、簡単に治療できる方法も多いです。自然に治るかななどと思わず、気になることがあれば一度歯科医院で相談しましょう。初期症状であれば、比較的早く改善します。
顎関節症のまとめ
食生活の変化などで、柔らかいもの中心の食事になったことで顎の筋肉が弱ってきたことが、現在顎関節症が増加した原因とも言われています。しっかり噛む回数などを意識したり、食材を柔らかいものばかりにしないなど、少し意識することも顎関節予防に大切になってきます。食事と合わせて、頬杖をつく癖や姿勢など普段から心がけて直せる生活習慣を少し意識して直してみましょう‼️
確かな技術で納得の治療を
ムシバラボを運営するキーデンタルクリニックは、東京の赤坂見附駅から徒歩1分、永田町駅から徒歩3分の歯科医院です。できるだけ抜かない削らない治療を心がけ、痛みの少ない治療方法や先進治療を取り入れることで患者様の負担を軽減するようにしています。良い歯医者さんと巡り会えない方は是非一度、ご来院ください。