こんにちは。キーデンタルクリニック、歯科医師の中村希美です。

　虫歯を削った後に装着する詰め物にもたくさんの種類があるってご存知ですか？いつも気付かないうちに何か詰めてもらってたなぁという方もいらっしゃるかもしれません。詰め物にもそれぞれ特徴があり、お口の中の状態やご希望に合わせて選ぶことができます。今回は数ある詰め物の中から４つの代表的な詰め物をご紹介していきます。

銀歯　保険がきく歯の詰め物の代表格！

　金銀パラジウム合金という様々な金属を混ぜ合わせて作られた、いわゆる「銀歯」です。虫歯の治療をしたら、この銀歯で治すと思っている方も多いのではないでしょうか。噛む力に耐えられる強さがあり、保険がきいて安いため、広く一般的に利用されています。

銀歯のメリット

・保険がきくので安い
・強い噛む力に耐えられる

銀歯のデメリット

・見た目が銀色で目立つ
・金属アレルギーの心配がある
・劣化していく(虫歯が再発しやすい)
・歯との適合性があまり良くない（虫歯が再発しやすい）

銀歯はこんな方にオススメ

・費用をおさえたい
・見た目にこだわらない
・噛む力が強い

金歯　今も昔も安心安全な歯の詰め物！

　ゴールドインレーと呼ばれる金の詰め物は、ギラギラ光ってお世辞にも見た目がいいとは言えません。しかし！この金歯、とても優秀なんです。銀歯に比べて柔らかい金属なので、精度のいい加工によって歯にピタッとフィットする仕上がりになります。時間が経っても錆びることもなく、虫歯が再発しにくい詰め物です。

金歯のメリット

・歯との適合性が良い(虫歯が再発しにくい)
・柔らかい金属なので咬み合わせる歯がすり減りにくい
・強い噛む力に耐えられる
・金属アレルギーの心配が少ない
・長年の実績がある

金歯のデメリット

・見た目が金色で目立つ
・保険がきかないので高い

金歯はこんな方にオススメ

・虫歯になりにくい詰め物で治したい
・歯にやさしい詰め物で治したい
・見た目にこだわらない
・噛む力が強い

ハイブリッドセラミックインレー　歯にやさしい白い詰め物！

　セラミック(陶材)と歯科用のプラスチックが混ざった白い詰め物です。保険のプラスチックよりは強度があり、セラミックよりは柔らかいといった硬さと粘り気を兼ね備えているため、咬み合わせる歯がすり減りにくい歯にやさしい詰め物です。保険のきかない詰め物の中では比較的安い価格のことが多いので、きれいにかつ費用を抑えて治すことができます。

ハイブリッドセラミックインレーのメリット

・白くて見た目がきれい
・咬み合わせる歯がすり減りにくい
・金属アレルギーの心配がない

ハイブリッドセラミックインレーデメリット

・保険がきかないので高い
・長い期間使用していると変色することがある
・割れにくいように厚く作るために、歯を削る量が多くなる

ハイブリッドセラミックインレーはこんな方にオススメ

・見た目をきれいにしたい
・歯ぎしりをする
・歯にやさしい詰め物で治したい
・金属アレルギーがある
・きれいに治したいし、費用を抑えたい

セラミックインレー　美しさピカイチの白い詰め物！

　セラミック(陶材)でできた白い詰め物です。見た目の美しさはこの詰め物に敵う物はありません！歯の治療をしたと思えないほどの仕上がりで、長い期間が経っても透明感や白さが変化しません。硬さがあり、強い衝撃で割れてしまうこともありますが、マウスピースを使用することで割れるのを防ぐことができます。この美しさと自然感を手に入れると、お口の中のお手入れも楽しくなります。

セラミックインレーのメリット

・透明感があり、天然の歯のような美しさ
・汚れ（プラーク）がつきにくい
・変色しにくい
・金属アレルギーの心配がない

セラミックインレーのデメリット

・保険がきかないので高い
・衝撃によって割れることがある
・割れにくいように厚く作るために、歯を削る量が多くなる
・歯ぎしりをする方は使えないこともある

セラミックインレーはこんな方にオススメ

・見た目をきれいに治したい
・天然の歯に近い見た目にしたい
・最新の治療を受けたい
・きれいな状態をキープしたい
・金属アレルギーがある　

まとめ

　費用、見た目、虫歯になりにくい…何を優先させるか歯科医師と相談しながらじっくり考えて、数ある詰め物の中からあなたにぴったりの物を選んでください！そして治療した歯が長持ちするようその後のケアもしていきましょう。